イラストレーターのシロキマクです。
外部のイラストレーターにイラストを発注する場合、何を伝えたら良いのかをまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
発注時にイラスト制作者(イラスト制作会社・イラストレーター等々)に伝えること
イラストレーターへ仕事を依頼する場合、伝えることをまとめました。
※優先度が高い順になっています
- 何を描くのか(内容・サイズ・点数)
- 納品日
- 納品形態
- 報酬金額
①何を描くのか(内容・サイズ・点数)
まずは何を描いてほしいのか、イラストレーターへ伝えましょう。「イラスト」と一口に言っても、人物・動物・背景など多岐にわたります。最初の連絡の時点で、イラストレーターがある程度、イラストの完成図を思い描くことが出来る程度に説明しておくと、お互いの認識にズレが起こることがなく、正式な依頼となった場合もスムーズに仕事を進めることが出来ます。
メール等の文章で何を描くか伝える場合、まずは「見出し」程度の文字数で、求めるイラストを提示しましょう。
<例>
- リアルな人物の全身イラスト
- 育児あるあるの4コマ漫画
- 紅茶のシンプルなパッケージデザイン
<伝え方のポイント>
求めるイラストの特徴を含める(例の中では、「リアルな」、「育児あるある」、「シンプルな」がそれにあたる)
伝える「特徴」は何が良いか迷ったら、求めるイラストで重要視していることを洗い出してみましょう。その中で1番重要だと思うことを伝えると、依頼者が求めるイラストの方向性がイラストレーターに伝わり易くなります。
このようにまず短文で提示してから、イメージに近いイラストの画像を添付したり、イラストの内容について詳しい説明文を追加しましょう。イラストレーターは、初めの短文でイラストの特徴を掴むことが既にできているため、細かい説明にもスッと入り易くなります。
※注意点※著作権の問題が発生しないように、イメージに近いイラストはあくまで参考程度にするようにイラストレーターに伝えましょう。(プロとして仕事をしているイラストレーターなら、その点は把握出来ていると思いますが念のため)
初めの段階で「特徴を伝える」ことは何故大切なのか?それはお互いの時間を大切にするためです。
「人物の全身イラスト」とだけ伝えても、漫画のようなイラスト、リアルなイラスト、シンプルな線画など、タッチは様々です。「リアルな」と説明しておくことで、イラストレーターはまずリアルな人物の制作時間について見通しを立てることができます。※漫画タッチの人物、シンプルな線画、リアルな人物では制作時間が全く異なるため。
且つ、サイズと制作点数も併せて伝えておくと、どの程度の日数がかかる仕事か、すぐに算出することが可能です。複数の案件を同時に進めているイラストレーターも多いため、いつ予定に入れるかすぐに検討ができるのはお互いにとって好都合です。
②納品日
続いて、希望する納品日を伝えましょう
<伝え方のポイント>
- 本当に必要な期限より余裕をもって早めの納品日を設定し、伝える
- イラストの点数が多い場合は、まとめてではなく、1週間に1回など決めて定期的に提出してもらう
なぜ余裕をもたせたり、定期的に提出するのでしょうか?なぜなら、イラストには「修正」が発生する可能性があるためです。
修正内容とは、例えば下記のようなものです。
<例>
- イラストの内容に誤りがある
- イラストのサイズが異なる
- 線、塗りのはみ出しがある
イラストレーターはプロとして仕事をしているので、基本的に誤りのないイラスト、期待値以上のイラストを目指して仕事に取り組みます。しかし、ミスが起こらないとは限りません。本当に必要な期限のぎりぎりに提出されたイラストに誤りがあった場合、困るのは依頼者側です。そのため、上記のポイントを踏まえて納品日について伝えましょう。
また、初めて依頼するイラストレーターが相手の場合は特に、定期的に提出してもらうことで、どの程度のペースで制作できるのか、把握することが出来ます。早い段階で相手のペースを掴めていると、遅いと感じた場合は何か対策を講じるなど、先手を打つことが可能です。
③納品形態
納品形態とは、下記のようなものです。
<例>
- jpeg、pngなどの画像
- Illustratorのaiデータ
- Photoshopのpsdデータ
<伝え方のポイント>
- 納品されたイラストを最終的にどのように使うのかを踏まえて、納品形態について伝える
例えば、イラストレーターが描いたイラストを利用して自社で作りたい画像などがある場合は、aiやpsdなどの元データを納品してもらう必要があります。jpegやpngなどの画像で納品されると、サイズを拡大すると画像が荒れてしまうため、他の画像を制作する素材としては不向きです。ai、psdは大きな画像や小さい画像を新たに描きだすことが可能なため、たいへん便利です。
また、イラストレーターも、aiやpsdで納品することを踏まえて、あとで依頼者側が扱いやすいようにデータを制作することができます。
④報酬金額
会社の仕事には予算というものがあります。そのため、イラストに割ける予算はこのくらい、と金額を決めている会社も多いことでしょう。
<伝え方のポイント>
- まずは依頼者が希望する金額を提示する
- 依頼者が求めるクオリティに届くイラストが制作可能か確認する
イラストレーターのサイトでは、1点のイラストの金額を明確に提示しているサイトもありますが、「相談可能」というスタンスをとっているイラストレーターも多く存在します。
そのため、まずは依頼者が希望する金額を提示してみましょう。
イラストレーターによっては、「その金額ならこの描き方になります」、と完成見本を提示する人や、「塗りが単色なら〇〇円、グラデーションの塗りも含めるならプラス〇〇円」など、描き方による金額の違いを伝える人もいます。
依頼者が求めるイラストのクオリティと、イラストレーターが伝える完成イメージを照らし合わせて、求めるクオリティに届いているかを確認しましょう。
以上、外部のイラストレーターにイラストを発注する場合、何を伝えたら良いのか、の記事でした。ぜひ参考にしてみてください。